一番好きなジブリ映画「紅の豚」 ジブリレビュー②

この記事が気に入ったらシェア

「紅の豚」がジブリの中で一番好きな映画だ。

この映画も子供の時は面白さが分からなかったけど、大人になって良さが分かってきた。

▼前回の記事▼

年をとって「となりのトトロ」が好きになった話 ジブリレビュー①
数年前から「ジブリの教科書」というジブリ作品の解説書が刊行されていて、映画を観て解説書を読むということをしている。 ...
スポンサーリンク

紅の豚の魅力とは

基本的には空賊と賞金稼ぎが飛行機で戦う明るく陽気なアニメなのだが、時々シリアスな面が顔をのぞかせる。

一番好きなのは昔の仲間フェラーリンとの映画館での会話。

映画館フェラーリン

フェラーリン「なあマルコ、空軍に戻れよ。」

ポルコ「ファシストになるより豚の方がマシさ。」

フェラーリン「冒険飛行家の時代は終わったんだ。国家とか民族とか、くだらないスポンサーを背負って飛ぶしかないんだよ。」

ポルコ「俺は俺の稼ぎでしか飛ばねえよ。」

飛行艇にロマンを求め続けているポルコへの憧れや羨みも感じさせる場面である。

フェラーリンは現実との折り合いをつけながら生きていかざるを得ない。そんな中で「男のロマン」を追い求めることの難しさとカッコよさが際立つ。

こういう何気ないシーンに気づくと、この作品の深みが分かってくる。

紅の豚の時代背景

解説本「ジブリの教科書」を読むと映画の時代背景が分かる。

この作品の舞台は第二次世界大戦前、世界大恐慌(1930年ごろ)真っ只中のイタリアで、一党独裁の軍国主義へシフトしようとしている時代。

この映画の陽気さは、戦争に向かう暗い世界へのアンチテーゼになっている。

「バカ騒ぎはつらい事をかかえているからだし、単純さは一皮むけて手にいれたものなのだ。どの人物も大切にしなければならない。そのバカさを愛すべし。」宮崎駿

お気楽で陽気だが意外とシリアスという絶妙なバランスがこの映画の良さだと思う。

主義主張はあまり前面に出ないほうが物語に深みがでる。

反戦のテーマを前面に押し出した「ハウルの動く城」などは、若干説教くささを感じてしまう。

【関連】「ハウルの動く城」はジブリの終わりの始まりだった

「紅の豚」の秘密

また驚くのは、最初は「最初は豚が飛行機に乗る」という設定だけで制作が開始されて、「なぜポルコが豚になったのか」やシリアスな部分は後付で加えられていったということ。

最後のページに来ると、豚がマンマユート団から子供たちを救うところで終わっています。

そこで僕は思わず「え、これで終わりですか」って言っちゃったんですよ。

「そもそもなんでこいつ豚なんですか?」

宮崎駿はシナリオを作らずに映画を作り始めて、作りながらストーリーを決めていくという作風らしくて、初期作品はこれがうまくいっている。

後付で加えられた設定が物語を奥深いものにしたと思う。

後期作品でどう変化していくのかについても今後書いていく予定。

>>意味がわからないけど面白い「千と千尋の神隠し」

つづく

「魔女の宅急便」は原作と大きく違う! ジブリレビュー③
久々のジブリレビュー。今回は魔女の宅急便。 「思春期の女の子のはなし」とされていて確かにそういう雰囲気であるが、実際に設定され...

あわせて読みたい

ジブリレビューのまとめ

>>【最高傑作はどれか】ジブリ好きによる歴代ジブリ作品ランキング&レビュー

スポンサーリンク

この記事が気に入ったらシェア

地方の皮膚科医をフォロー

ブログランキング

▼ブログランキング▼

にほんブログ村 病気ブログ 医者・医師へ