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【本格ミステリーに飽きた人へ】ちょっと変わったミステリー風小説おすすめ3選

 

本格ミステリーばかり読んでいるとたまに飽きてくることもある。

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そんな時には他の小説を読みたくなる。しかし若干のミステリー要素は欲しい。

今回はそんな人におすすめのミステリー風の小説を3冊紹介する。

 

オーデュボンの祈り 伊坂幸太郎

 

伊坂幸太郎のデビュー作「オーデュボンの祈り」。

 

伊坂幸太郎は「春樹チルドレン」と言われるそうだ。

春樹チルドレンとは

村上春樹の作品に、深く影響を受けた、もしくは受けていると思われる作風の作家

 

これ以降の作品ではそうでもないが、このデビュー作は村上春樹の影響が強く出ていると思う。

あらすじ

外界から遮断された島「荻島」で目を覚ました主人公、伊藤。

島には「嘘しか言わない画家」、「しゃべるカカシ」、「殺人を許された男」など奇妙な人物たちが住んでいた。

「この島には大切なものが最初から欠けている」という言い伝えを巡り、伊藤は島を冒険する。

 

不思議な人物たちとの交流を描くファンタジー小説。

村上春樹の「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」の「世界の終わり編」に近い。

 

さらに「しゃべるカカシ」を壊した犯人を捜すミステリーでもある。

 

自分は村上春樹の世界観が好きなので、それに近いものが楽しめるだけで満足である。

しかも村上作品のような難解さがなく、ちゃんと伏線が回収されてキレイに終わるのでストーリーの満足度はむしろ高いかもしれない。

村上春樹の世界観が好きでミステリーも好きなら絶対おすすめの作品。

 

チームバチスタの栄光 海堂尊

 

医療業界の様々な問題を描く「チームバチスタシリーズ」の1作目。

 

シリーズの多くがこれまでにドラマや映画化されている。

2作目以降の作品はドラマが重視されているが、ミステリーファンにおすすめできるのは医療ミステリーの趣きが強い1作目。

あらすじ

成功率60%と言われるバチスタ手術で成功率100%を誇ってきたチームバチスタ。

しかし27例目の手術で起こった不自然な術中死。

偶発的な事故なのか、それとも医療ミスなのか。神経内科の万年講師田口と厚労省の役人白鳥が術中死の謎を調査する。

 

大学病院の権力闘争、研修医制度や勤務医の過剰労働などの問題も織り込まれた医療小説。

しかし術中死の謎をめぐるミステリーでもある。

 

探偵役の白鳥は島田荘司の探偵「御手洗潔」のような破天荒なキャラクターで、そのやりとりを楽しむエンターテイメント性の高い作品だ。

本格ミステリーとしてはトリックが弱いかもしれないけど、医療問題にも興味がある人におすすめしたい。

 

恋愛中毒 山本文緒

 

山本文緒の恋愛(不倫)小説。

あらすじ

夫との離婚の痛手からもう二度と他人を愛しすぎないと誓った水無月。しかし長年ファンであった作家創路と出会い、引かれていく。恋に不器用な女性の物語。

 

ビターな恋愛小説を書くことで有名な山本文緒の代表作で、恋愛にのめり込む女性の姿が淡々と描かれる。

心理描写がリアルらしく、男性の自分も興味深く読むことができた。

 

恋愛小説なので「トリック」とか「犯人」とかはないんだけど、若干のミステリー要素があるとも言えるため、ミステリー好きならより楽しめると思う。

リアルな恋愛小説を読みたい女性にも、女性の心理を知りたい男性にもおすすめ。

しかし主人公水無月に共感する女性が多いというのは恐怖でもあるな。

 

▼「恋愛中毒」のネタバレ感想▼

>>「地雷女」を見抜けるか?【ネタバレ書評】「恋愛中毒」山本文緒

 

まとめ

 

本格ミステリーではないミステリー風の小説を3冊紹介した。

ミステリーファンはもちろん、ミステリー初心者にもおすすめである。

 

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▼紹介した本の一覧▼

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