初心者のための資産形成入門編。マイホームについての続編。
▼前回の記事▼

「持ち家と賃貸はどちらが得か」という議論に対して、持ち家派の意見は以下のようなものである。
- 賃貸は何も残らないが家を買えば資産として残る
- 家賃を払うのはもったいないから買ったほうが得
- 高齢者は家を借りられない
しかしこれらに対しては反対意見がある。
1.賃貸は何も残らないが家を買えば資産として残る
不動産の価値は時間とともに減少するという点が大事。
人口動態を考えれば今後日本の不動産価格が値上がりする理由はない。
30年後の不動産にどれだけの価値があるか。
売却しようとしても買い手がつかなかったり、誰も借りてくれないような物件になっている可能性もある。
売れなければ資産価値はゼロ。
平成バブル期以降にマイホームを買った人は、資産形成になるどころか激しい元本割れが生じているとのことである。
家は必ずしも資産になるわけではない。
2.家賃を払うのはもったいないから買ったほうが得
持ち家は家賃を払わなくてもよいが、不動産価格が下落すれば家賃以上のマイナスになる可能性がある。
10年で価格が3000万から1000万に下落した場合、単純に計算すると。
- 持ち家は-2000万(固定資産税、管理費なども加わる)
- 賃貸は-1500万(家賃150万×10年)
持ち家:1000万-3000万=-2000万
賃貸:-150万(家賃)×10年=-1500万
このケースでは家賃を払わなくても、持ち家のほうが損になる。
3.高齢者は家を借りられない
今後、賃貸物件が過剰の時代が来るらしい。そうなれば高齢者でも家を借りられるようになる。
2020年以降郊外ベッドタウンにある大量の農地が「宅地」として、不動産マーケットにあふれてくることが予想されています。
また、後期高齢者となる団塊世代の所有する戸建てやマンションが不動産マーケットに賃貸物件として登場することで、さらに選択肢が広がります。
賃貸住居大量供給時代はもうすぐそこです。競争が激しくなれば大家も年齢制限するような余裕がなくなってくるはずです。
ということで持ち家派の方が不利な印象である。
考えなしにマイホームを購入することは避けなければならない。
しかし持ち家で得をする方法もあるようだ。
つづく
