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皮膚科医の読書記録2019年10月

 

10月の書評は8冊。

不動産投資系の本を読んでみた。

 

★★★★★5 年間ベスト級

★★★★☆4 読む価値あり

★★★☆☆3 読んでもムダじゃない

★★☆☆☆2 人を選ぶ本

★☆☆☆☆1 時間の無駄?

 

▼先月の書評はこちら▼

皮膚科医の読書記録2019年9月
9月の書評は5冊。 ★★★★★5 年間ベスト級 ★★★★☆4 読む価値あり ★★★☆☆3 読んでもムダじゃない ★★☆☆☆2 人を選ぶ本 ★☆☆☆☆1 時間の無駄? ▼8月の書評▼ ...

 

1. 会社は一人で経営しなさい

評価★★★★☆4

「一人経営」を勧める経営の本。

ネット上では「具体性がない」とか「説得力がない」とか散々な書かれようだが、コンセプトは面白いと思った。

一人経営とは社員ゼロもしくは超少人数で行うミニマムな経営。

今後人口が減少する日本では、経済規模も縮小していく。

そこで従来の「会社をいかに大きくするか」という経営から、「成長を追い求めず適度なものを維持していく」という経営にシフトしていくのがよいのでは、と筆者は語る。

売上が低くても、コストダウンして経費を削っていけば利益は確保できる。

併せて自分の生活もコストダウンすれば十分に生活していくことができる。

筆者が具体的にどれくらいの数字を出しているかは書かれておらず、たしかに説得力がない部分もある。

しかしこの理屈は、「常に成長を目指せ!」とか「理念!クレド!」とかいう肉食系の経営本よりも、自分にはしっくりきた。

 

2. 売上を、減らそう。たどりついたのは業績至上主義からの解放

評価★★★☆☆3

「売上を減らす」という言葉のインパクトが強い本書。

飲食店は労働時間が長いという常識を打ち破り、一日限定100食のランチ営業のみで経営するお店の話である。

事業成長は目指さずに、従業員の労働環境を大切にするのが目標とのことで、マスコミから注目されているそうだ。

この経営理念は面白いと思うが、ビジネスモデルとしてはかなりキビシイのではないか。

売上は下げたとしても、経費をコストカットして黒字を出す必要はある。

しかし原価率50%、人件費30%ととてつもない経費を出している。

うまく回っている間はいいが、少しでも歯車が狂うと一瞬にして破綻してしまうだろう。

どうやら不動産経営も行っているそうで、飲食店部門の赤字を補填することもあるとのこと。さらに好条件の店舗物件を見つけるのにも利用されている。

つまり不動産経営ありきのビジネスモデルだということだ。

本の内容をそのまま信じてしまうのは危険だと感じた。

 

3. 12人の医院経営ケースファイル

評価★★★☆☆3

クリニック開業のノウハウ本をたくさん出されている梅岡先生。

梅岡先生が主催する勉強会があるらしく、その参加者の先生方が書かれた開業体験記である。

「心からスタッフを思う気持ち」とか「かけがえのない仲間」とか若干気持ちの悪い部分もあるが、クリニック開業はスタッフ採用、教育に尽きるのだなということがわかる。

「クリニックを成長させていく熱意」が何よりも大切だと書かれており、事業規模の拡大が既定路線にあるようだ。

しかしこの考えはミニマム経営とは相反しており、若干しっくりこない部分もある。

 

4. 超AI整理術

評価★★★☆☆3

音声入力や画像認識機能を駆使したデータ整理術を解説した本。

データは分類せずにクラウド上にすべて保存しておき、必要なときに検索するという整理術である。

全部のデータにタグとなるキーワードをつけておき、タグを使って検索するというやりかた。

しかし個人的にこの手法はしっくりこない。

自分が使っているEvernoteの整理法には「フォルダ分け」と「タグ」の2種類がある。

タグは考えるのが大変で、途中で変更できないのが問題。

自分はタグよりもノートブックでフォルダ分けする方が使いやすいように思っている。

ということでこの本の整理法がすごくよいとは思えなかったが、音声入力を使った原稿作りはやってみようと思った。

 

5. はじめての不動産投資1年生

評価?

思うところがあり不動産の本を読んでみることにした。

まず不動産投資の基礎が書かれた本から。

積算価格とか、建築構造とか不動産の基本用語が解説されている。

これから関連本を読んで評価の軸を作っていくので、現時点では評価不能とした。

 

6. はじめての不動産投資成功の法則

評価?

この本は利回りについてかなり詳しく書かれている。

融資条件しだいで不動産投資のキャッシュフローは大きく変わってくる。

できるだけ長く借りるのが基本方針になるそうだ。

このあたりのことは前の書籍にはあまり書かれていなかった。

ただ前半はよいが、後半になると急に自分の会社の宣伝ばかりになってしまうのが難点。

 

7. 高卒製造業のワタシが31歳で家賃年収1750万円になった方法!

評価?

サウザーラジオにも出演されていた「ふんどし王子」による、不動産投資の体験談。

中学3年生で「金持ち父さん」を読んでいたというすごい人である。

工場勤務のブルーカラーふん様がどうやって物件を買い進めていったかが、詳細に書かれている。

マニュアルとして役立つのかどうかはまだわからないが、具体的なイメージを描くことができた。

 

8. “元ギャル”が資産8000万円の大家さんになったヒミツ!

評価?

これも不動産の体験記だが、かなり詳しく丁寧に書かれている。

実際にどんなサイトで何を調べて、何に注目すればいいのか、とてもわかりやすい。

またリフォームでは、どこのメーカーの何を使うのかまで具体的に書かれていて、かなり良い本のように感じた。

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