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皮膚科関連ガイドラインのまとめ&レビュー③

 

最近はガイドラインがたくさんリリースされている。

治療の参考にできる情報が増えるのはよいことだが、多すぎてとてもカバーしきれない。

しかしガイドラインは専門医試験でも出題されるので、把握しておく必要がある。

【関連】皮膚科専門医試験の勉強法・対策

 

そこで皮膚科に関連したガイドライン(皮膚科学会のガイドラインと学会以外のガイドライン)をまとめ、3回に分けて簡単にレビューしてみる。

 

  • 皮膚科学会のガイドライン→(皮)
  • 皮膚科学会以外のガイドライン→(他)

 

ガイドラインレビュー①

  • 1.湿疹・皮膚炎・蕁麻疹
  • 2.感染症
  • 3.創傷・皮膚潰瘍

ガイドラインレビュー②

  • 4.付属器疾患・色素異常
  • 5.水疱症・薬疹
  • 6.乾癬

ガイドラインレビュー③

  • 7.腫瘍
  • 8.膠原病
  • 9.その他
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腫瘍

 

皮膚悪性腫瘍診療ガイドライン(皮)

 

皮膚科医なら全員が読むべきガイドライン。

悪性黒色腫、有棘細胞癌、基底細胞癌、乳房外パジェット病をカバー。

皮膚悪性腫瘍診療ガイドライン第2版

 

悪性黒色腫の治療は刻一刻と変化しており、その部分はほとんど役に立たないため「悪性黒色腫薬物療法の手引き2019」を参考にする。

 

悪性腫瘍とリンパ腫の合本が出版されている。

 

皮膚リンパ腫診療ガイドライン(皮)

 

悪性リンパ腫も意外と遭遇することが多い。

病型別に治療法がクリアーカットに示されていて参考になる。

ガイドラインがない時代は、かなりいいかげんに治療をしていた気がする。

進行期の菌状息肉症の治療はだいぶ変わっているので注意。

皮膚リンパ腫診療ガイドライン2011

 

統合ATL診療ガイドライン解説書(皮)

 

西日本ならATLに遭遇することも多い。

皮膚科と血液内科の役割分担について書かれた解説書。ATLに関わる可能性がある人は必読。

統合ATL診療ガイドライン解説書(リンクなし)

 

頭部血管肉腫診療ガイドライン(皮)

 

皮膚科で最も恐ろしい悪性腫瘍・血管肉腫のガイドライン。

希少疾患のためエビデンスが乏しいということがわかる。

現在新たな分子標的薬が登場しており、治療戦略はガイドラインと変わりつつある。

頭部血管肉腫診療ガイドライン

 

血管腫診療ガイドライン(他)

 

日本形成外科学会と日本IVR学会が協力して作ったガイドライン。もはやイチゴ状血管腫や単純性血管腫という名称が消滅してしまったことに衝撃を受ける。

皮膚科医は血管腫をよくみるわりには知識が乏しい気がする(自分だけ?)。

血管腫の治療はIVRも含めて皮膚科では完結しないため、よく読んでおく必要があるガイドライン。

血管腫・血管奇形・リンパ管奇形診療ガイドライン2017

 

軟部腫瘍診療ガイドライン(他)

 

皮膚科医も軟部腫瘍について知っておく必要がある。

皮下腫瘍を安易に生検や切除してはいけないということが書かれている。

軟部腫瘍診療ガイドライン2012

 

▼関連記事▼

軟部腫瘍の考え方「しこりをみたらどう考える?」【皮膚科医のオススメ教科書⑪】
皮膚科では皮下腫瘍の患者を診ることも多い。 しかし軟部腫瘍は整形外科の領域でもある。 この棲み分けは難しいところで、皮膚科医も整形外科領域の軟部腫瘍についてある程度は知っておく必要がある。 「しこりをみたら...

 

膠原病関連

 

血管炎・血管障害診療ガイドライン(皮)

 

血管炎診療の基礎が学べる大事なガイドラインで完成度は高い。

血管炎は皮膚病変が初発症状の場合も多い。

たくさんの種類の血管炎があるため知っておくべき知識が多く、診断のアルゴリズムが参考になる。

IgA血管炎はよく遭遇するのでしっかり読んでおく必要がある。

血管炎・血管障害診療ガイドライン2016

 

ヒドロキシクロロキン適正使用の手引き(皮)

 

皮膚エリテマトーデスの治療で用いられるクロロキンの手引き。

個人的にはあまり著効しないというイメージはある。

ただ皮膚エリテマトーデスの治療法についてまとめられていて参考になる。

ヒドロキシクロロキン適正使用の手引き

 

皮膚筋炎治療ガイドライン(他)

 

皮膚筋炎は皮膚症状しかない場合もある(amyopathic DM)。

血液検査があまり当てにならないことも多く、皮膚症状が診断の決め手になるため、皮膚科医の技量が問われる疾患である。

(最近は新しい抗体検査が出てきたので診断しやすくなっているが。)

ただ皮膚筋炎はかなり危険な膠原病なので皮膚科で抱え込むのは危険な気がする。

 

全身性強皮症診療ガイドライン(皮)

 

強皮症は皮膚科が研究をリードしてきた歴史があり、皮膚科で診療を行う場合も多いという。

ガイドラインが皮膚科から出ているのは興味深い。

全身精査、臓器別の管理法などが詳しく書かれている。

肺炎や腎症などもある全身疾患なので、皮膚科で診るならかなりの勉強が必要だろう。

全身性強皮症 診断基準・重症度分類・診療ガイドライン

 

出版もされている。

 

限局性強皮症診療ガイドライン(皮)

 

強皮症とはまったく違う疾患である限局性強皮症。

限局性強皮症には色々な分類基準があり、斑状と線状に分けられるのが一般的。

斑状の亜型としてPasini and Pierini、線状の亜型として進行性片側性顔面萎縮症が挙げられていて、ガイドラインを読むことで色々な疾患をまとめて勉強できる。

教科書よりもかなり詳しく書かれているため、出会うことは少ないが診療する場合は参考になるだろう。

硬化性萎縮性苔癬や好酸球性筋膜炎も包括される場合があるようだが、別疾患としてガイドラインが作成されている。

限局性強皮症 診断基準・重症度分類・診療ガイドライン

 

硬化性萎縮性苔癬診療ガイドライン(皮)

 

たまに見かける硬化性萎縮性苔癬。

この疾患に対してここまで詳しく解説されている教科書はないため、勉強になる。

硬化性萎縮性苔癬 診断基準・重症度分類・診療ガイドライン

 

好酸球性筋膜炎診療ガイドライン(皮)

 

ほとんど見たことがない疾患。

教科書でもあまり触れられておらず、遭遇した時はかなり参考になるだろう。

好酸球性筋膜炎 診断基準・重症度分類・診療ガイドライン

 

ベーチェット病の皮膚粘膜病変診療ガイドライン(皮)

 

ベーチェット病の皮膚病変に特化したガイドライン。

皮膚症状がメインの場合は皮膚科で診ている場合もある。

ただなかなか良い治療法が無いということがわかる。結局ステロイド外用くらいしかエビデンスのある治療はない。

近々オテズラが使えるようになるのは朗報である。

ベーチェット病の皮膚粘膜病変診療ガイドライン

 

成人スチル病診療ガイドライン(他)

 

フェリチンが診断の役に立つ可能性がある、とか教科書的なことしか書いていない気がする。

エビデンスがあまりないから仕方ないことではあるが。

もしかするとあまり役に立たないかもしれない。

 

その他

 

主に遺伝性皮膚疾患のガイドライン。

出会う可能性がありそうなのはNF1、色素性乾皮症(バリアント)と弾性線維性仮性黄色腫くらいか。詳細は割愛。

  • 皮膚疾患遺伝子診断ガイドライン
  • 眼皮膚白皮症診療ガイドライン
  • 結節性硬化症の診断基準及び治療ガイドライン
  • 色素性乾皮症診療ガイドライン
  • 神経線維腫症1 型診療ガイドライン
  • 水疱型先天性魚鱗癬様紅皮症診療ガイドライン
  • 弾性線維性仮性黄色腫診療ガイドライン
  • 無汗(低汗)性外胚葉形成不全症の診療手引き

 

ガイドラインレビュー①

  • 1.湿疹・皮膚炎・蕁麻疹
  • 2.感染症
  • 3.創傷・皮膚潰瘍

ガイドラインレビュー②

  • 4.付属器疾患・色素異常
  • 5.水疱症・薬疹
  • 6.乾癬

ガイドラインレビュー③

  • 7.腫瘍
  • 8.膠原病
  • 9.その他

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